ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
「て事なんだけど!なんなの!!あいつらバカなの?」

もー1人じゃ、気持ちの整理も出来ず、夜、莉子に電話。

「あのねー。体育祭終わったら、すぐ中間だよ?バカはあんたなんだから、勉強したら?」

「ひどい!親友助けてよ!」

「知らないわよ!あんたもう、瑠依くんやめたんでしよ?
大丈夫って言ったのあんたじゃん!」


「そーなんだけど……。」

「ちなみに横山は普通でしょ。好きな女落とすのに、普通……いや、結構頑張ってるわよ。ってか、それでも、ドキドキとかしないあんたが異常。」

「……いや、少しはしたし……。でも、だって、瑠依くんが……」


「あれも、変。あんたも、変。以上。」

「そんなんで、締めないでよー!!」

「うるさい!」

「……ねー莉子。私、どーしたらいいのかな。」


「あんたねー、それ何回目?好きって言ってくれる女が嬉しいのは、瑠依くんじゃなくても、皆そうでしょ?瑠依くんは、きちんと答えも出さずに、ダラダラしてるだけ。あんただって、それが嫌で云ったんでしょ?」

「……そっ、だね。そーだった。うん。何度もごめん。今更だね。」

「……凪。」

「勉強するわ。」

「……横山は、本気でしょ?そろそろ他に目を向けてみたら?」

「ん。ありがとう。勉強中、ごめん。また、明日ね。」


そのまま、電話をきった。
莉子の言ってる事は、正しい。

横山が本気で、
私を好きでいてくれてる事も、分かってる。

答えを出したつもり、だけど、まだ、私を見てくれてる横山に、嫌な気持ちなんて、ない。


瑠依くんとの、先なんてもう見えないのに、いつまでも、同じ事繰り返して、このままじゃダメだって分かってるのに、
どうしていいのかも、もう、わかんないよ。
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