ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。

side横山

side横山

正直あの時の俺は
焦っていた。

いや、焦ってなんかいなかったのに、あいつが焦らせたんだ……。
まさかな?
今更だろ?

* * *

凪にちゃんと告白し直して、俺も諦めるつもりなんてなくて。

俺なりに今の気持ちは正直に伝えたつもりで。

まぁ、あの時のキスは断りなんて入れずに
しておきゃ良かったくらいに思ったけどな(笑)


凪が俺を見てくれれば、いい。

瑠依を思って、悲しまなければ、それでいい。

だから、告白後だって、普通に友達として接するつもりだったし、それで凪が笑ってくれてりゃ問題ないわけで。

なのに俺が告白した後から
凪が瑠依に、好きだと言わない。

朝の挨拶のように言ってたのに、それが急になくなった。


凪に告白した翌日、ってか月曜日、凪が学校を休んでたのに、瑠依が俺が凪にキスした事を知ってて……

しかも瑠依は、
月曜の帰り際、いきなり普通に、

「辰巳、凪にキスして告ったのー?」

「は!?」

「告らずキスだけ?」

「いや、まて!」

「まぁ、いいや、俺が言えた事じゃないもんねー」

「いや、まてって、おまえ何言ってんの?」

「待たないー。俺今日彼女と会わないとなんだよねーメールしたのになー。ねー?」

「いや、だからおまえ、わかんねーよ!」

「えー?メールじゃ嫌とかさー。本当にめんどくさいけど、まぁ、こっちがお願いしてる立場だしねー。まぁ、いいや、辰巳んじゃねー」


って。
おまえ意味わかんねーよ!!!
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