ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
「どーしたのー、ジュースまだー?
ナンパされてるし(笑)」

「……。」

「すいませんねー。こいつら、こっちのなんで(笑)」

とりあえずそこまで、ひどいやつらじゃなかった様で、男の存在がわかった事で、ヘラヘラしながら、他の所へ行った。結局ナンパ男なんて、男がいればそんなもんなのか。

「東城く「長瀬ー!」

私が東城くんに話かける声と、一緒にきていて、花火を見てたはずの海堂くんの声が重なった。

走って私達の所へ来たらしく、
そのまま莉子に優しい言葉をかけていて、

あはは。なるほどね。両思いじゃん?良かったね。莉子。
浴衣着てきたかいあったじゃん。


「莉子ー。先、海堂君と戻ってなよ。」

「は?」

「私、帰るわ。なんか、今ので疲れた。」

「いや、危ないじゃん。1人で帰るとか!凪、何考えてんのよ!」

「あはは。大丈夫ー。あんたが可愛いからだよ。
海堂くん、よろしくねー。」

「ちょっと!」

「あー。んじゃ、俺途中まで送るよー。ね?」
んじゃねー長瀬、と、

今まで、関わりなんて無かった東城くんが、
私の横で歩きだす。
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