ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
その後は特に会話するわけでもなく、2人で、人混みをかき分けながら、駅にむかう。

なんか、一気に疲れた。

隣には、瑠依くんがいるのに、あまりの人の多さと、慣れないゆかたとで、女の子モードもすっかり、抜け、素で、

「あーもう!どっから湧いてくんだ!」

と暴言(泣)


「あはは。大丈夫?」

「やだ!ごめん!瑠依くんとかじゃないから!」

「うん、人多いもんね。」

「……せっかく、可愛い浴衣選んだのに、中身これじゃ、全然だね(笑)」

「なんで?」

「えー?そのまんまだよ(笑)」

「凪は可愛いじゃん?」

「瑠依くんからしたら
可愛くない子なんていないでしょ(笑)」

「なんだそれ(笑)?」

「女の子は皆可愛い、精神?」

「あはは。(笑)」

「否定しないんだ(笑)おっかし(笑)」

「でも、本当に笑ってる凪は、凄いね、
めっちゃ可愛い。」


そう言って、今度は笑いながら、東条くんの手のひらが、私の頭に置かれた。
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