ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
私とこいつ
「凪。」

「あー。ごめん。ありがとう。」

「大丈夫?」

「うん。」


横山に手をひかれたまま、改札の中にはいる。

「横山。ありがとう、助かった。」

「いや。」

「さすがに、直でリア充目撃はキツイわ。あはは。」

「おまえ……。」


横山の手が少しだけ、強く握られる。


人が多い改札。すぐに来る、電車。

2人で、電車に乗り、
窓際から外の風景を見てた。

その間、

横山は特に何も話さず、
ただ、握られた手だけが優しくて。


思わず。

寄りかかりたくなった。

なんか、もう、疲れた……。


なんで私、


こんなに頑張ってるんだっけ……?
< 50 / 141 >

この作品をシェア

pagetop