ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
涙が流れたのは本当に一滴だった。泣いてた事なんてきっとだれにもわからない。

それでも、俺は、
それを見てしまった訳で……。

俺はそのまま凪に惹かれていったんだ。


でも、俺は、凪に好きとか言うつもりは、まだなくて。惹かれる気持ちを無理やり押し込めた。

恋愛もタイミングが大事だろ?

今言っても、どーせ相手にされないだろうし、何より凪は瑠依しか見てない訳で。

なのに……。この前偶然2人で飯食って、あの時の凪の笑った顔が本当に痛くて。

なんでだよ。
俺なら……。

俺なら、そんな顔させねーのに。

蓋したはずの心が、また、漏れでてくるのはもう仕方が無い事だった。
< 58 / 141 >

この作品をシェア

pagetop