ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
「なー。瑠依。おまえなんで、凪の事ダメなの?」

季節は冬になろうとしていた時、
辰巳からのいきなりの質問。

「えー?なんでって、なんで?いきなり?」

「いや、普通に。仲いいし、
凪、嫌なやつでもないじゃん。」

「凪はいいやつだよー。楽しいしね。」


そう、
2学期になってから、
凪に告られ、一緒にいる事が増えた。

一緒にいれば、
凪が本当にいい子だってのはわかったし、

俺の前で、
ちょっとだけ、
可愛くぶってるのとか、

横山とか、長瀬には
かなり暴言はいてんのに(笑)


それでも、まっすぐに俺を見てくれるのは、もちろん俺も嬉しい訳で。


「なら、付き合えばいいじゃん?」

「……やだ。」

「だからなんで?」

「いいじゃんべっつにー。……なんとなくだよ。」


友達としてなら、見てて、楽しい。
めんどくさい事も起こんないじゃん?

でも、これが、彼氏彼女となると……。

凪も、きっと
色々求めて来るわけで……。

ってか、
既に押されてる一方か(笑)

なのに、
押されてる一方で、

いつもならめんどくさいはずなのに、
嫌な気持ちとか、全然なくて……。

本当に凪は
可愛いんだよ。

1つ1つの、仕草や、
あの元気な姿とか、

俺には真似できない、
あの、頑張る姿が……

うーん。なんだろね、

とにかく、可愛かったんだ。

だから、優しくしたい。


これのどこが、ダメなんだ?

話を続ける辰巳が全然わかんなかったけど、

まぁ、
とりあえず、

凪も、俺に彼女ができても、そりゃ少し怒ったりもしたけど、それでも、いつも普通に接してくれる訳で。

だから、ま、いっかー♪くらいの感じで、俺はいた。
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