ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
ベッドから起き上がり、
窓から顔を出せば、もう凪の姿はなかった。

ゴミ捨て……っていってたよな?

追いかけるとか、
そんな事する訳じゃないけど、

でも、やっぱり気になるから、

とりあえず、
保健室を出て、焼却炉方面へ歩いて行けば、

凪の姿。


「凪ー?」

持ってるはずの、ゴミがないって事は
もう、置いてきたって事か。

声をかければ、


「あー。瑠依くん?サボっちゃダメだよー。」

「あはは。サボってないよー体調悪かったんだもん。」

「瑠依くんの体は、都合良く体育で、悪くなるんだねー(笑)」

「まっねー。」


なんだ、普通じゃん?

思ってたより、
凪も気にしたりとか、しないのかもな。

うん、良かった。


「凪、元気だねー。」

「あはは。何いきなりー?」

「いや、さっき先輩にいじめられてたじゃん(笑)」

「……。」

「でも、元気そーで、良かったわ。」

「……。私、……知らないからね。」

「えー?何を?」

「さっきの話って事だよね?

先輩、私に、知らないって幸せって言ったじゃん。私、瑠依くんと付き合った事ないからさ。

その通りだなってね。」


「んじゃー試してみるー(笑)?」

「本当に?」

「あはは。凪可愛い(笑)」


「瑠依くん……」


さすがに、自分でも、

やっちゃったって、わかった……。







凪の泣きそうな顔……。
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