ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
駅からも、自宅からもそう遠くない、
それでも、住宅街にある、小さな公園は誰もいなかった。

私がベンチに座ったのに、
瑠依くんは座る気配がない。

だから、そのまま、
さっきまで避けてた話を……

避けれるはずない話をする。



「瑠依くん、昨日、ごめんね。」

「なんで、凪が謝るの。」

「怒ってる?」

「だから、凪が謝るとか、おかしいじゃん。」


「ねー。瑠依くん。」

「何。」

「私、瑠依くんが好き。あはは。」

「凪……。「あー。っと、待って。」


「続きいう前にさ。ね?まだ。言いたい事あるし。」

「私、瑠依くんに可愛いって、頭撫でられたり、
優しい顔で笑ってくれるの、本当に嬉しいくてさ。
つい、調子のってたんだよ。」


「凪……。…昨日のだけど……。」

「うん。ごめんね。私、瑠依くん怒らせるつもりとかなかったんだよ。」

「だから、凪が謝んないでよ……。」

「ありがと、でも、やっぱりね?あはは。」

「……凪……俺、」



「あはは。瑠依くん?

大丈夫だよー。

私、ほら、よく漫画とかで、
自分を好きな子が他に告られて、
自分の気持ちに気づいて、ハッピーエンドとか!?

私、そんなの期待とかしないから(笑)!」


「はは。なにそれ?」

「恋愛漫画の王道だよ?」

「そーなの(笑)?」

「うん(笑)今度貸すよ、漫画。お勉強しなさいな(笑)」


「ねー、凪ー」

「うん。」



















「キスしよっか?」
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