ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
「瑠依くん、本当に今日は来てくれてありがとう。」

ベンチから腰を上げ、あの日と同じように頭を下げた。

「瑠依くんと会えて良かったよ。」

「なんか、別れの挨拶じゃん。」

「いや、明日は学校行くケドね(笑)」

「うん、きてよ。俺、凪と会いたいよ?」


「あはは。瑠依くんは本当に、瑠依くんだね。」

「何が?」

「うん、でも、本当にありがとうね。もう、大丈夫だから。ストーカーまがいな事(笑)しないから、まだ友達でいてくれる?」

「……何それ?」

「莉子にストーカーって言われてる(笑)」

「あはは。相変わらず、面白い事いうねー長瀬(笑)」

「ひどいよねー。」

「凪は、もう、俺キライなのー?」



嫌い?


あはは。
相変わらずだね。瑠依くんは。

どんだけ、乙女心がわかんないんだ(笑)?


嫌いな訳

ないじゃん。

好きだよ。

大好きだよ。



でも、私は、
気付いちゃった。

彼女がいても

いい。

いつか。なんて、嘘。

瑠依くんが、

私だけを見てくれなきゃ、

瑠依くんが

また、他の子とキスなんてするのは
やっぱり嫌なんだよ。

彼女と別れたのは、嬉しい。
でも、
別れても、結局また、繰り返されるなら……。

だから、もう……。
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