ラウンの冒険

どこまでも続く青空の下で、
僕は眠りにつこうとしていた。
今日は天気がいいし、木の下で昼寝をしようと思ったのだ。
召使い｢ラウン様ー！！どこにいらっしゃるのですか！｣
ああ、厄介な奴が来てしまった。
そう言えば、今日は世界の歴史についての勉強だったっけ……
こんなに天気がいいんだから、外でお昼寝した方がマシだな。
僕は場所を変えようと思い、召使いのリリカルから逃げようとしたが、謝って木を踏んでしまい、その音で見つかってしまった。
リリカル｢あぁ！ラウン様！やっぱりここにいると思いましたよー｣
ラウン｢あはは！バレちゃったかー｣
リリカル「笑っている場合ではないですよ！今日は世界の歴史について勉強する日なのですからね！」
ラウン｢分かってるよ。ただ僕は外の空気が吸いたかったんだ。｣
リリカル｢とにかく！部屋に戻りますよ！｣
そう言うと、リリカルは僕の手をつかんで部屋に向かって歩き出した。
ふと、僕はもう一度空を見た。
そう言えば、僕は１度も外の世界に出たことがない。この城の外がどんな所なのかも分からない。
召使いのリリカルに聞いても教えてくれない。どうやら、父上が僕にこの国のことを教えてはならないと、禁止令をだしたらしい。
それでも僕はこの国のことが知りたくて、6歳の時にこっそり寝室を抜け出して、外の世界を見に行こうとしたことがある。
だけど、護衛達に見つかって失敗に終わった。その後、父上にすごく怒られた……。
でも、やっぱり外の世界が知りたいという気持ちは変わらなかった。
それから時は立ち、僕は18歳になった。
今では空だけを眺める日々だ。
本当、暇な毎日を過ごしている。
今はこの長い廊下をいつまで歩くのかを考えている……。