冷たいストーカーに心が乱されています

「…彗を見ているだけだ。」

『その理由を聞いてるんだけど？』

ああっ、久しぶりに名前呼ばれて、ドキドキするな、私～！

もう何ともないはずでしょ！

「見たいから見てる。今までは近くにいたから、見やすかったけど、今はいないから。」

『うん、別れたからね。当たり前だよね。』

あれ？何かびっくりしてない？

感情表現が乏しい碧くんだけど、少しの変化にも一緒にいるうちに気づけるようにはなってるから。

何故驚いてるの？

「…別れたら近くにはいれないのか？」

何言ってんの？？

『うん、普通はね。だって好きだから傍にいるんだよ。別れたらその人は必要なかったってことだよ。二宮くんに私は必要なかったのよ。』