結婚相手の条件
『…私、浮気する人、無理だから』
その言葉に秀人の黒目が揺れた
どうして知ってるかっ?
そりゃ、知ってるよ
『別れ話が出る前…部屋に来たのよ。「秀人と別れて」って。何のことかさっぱりわからなかった…けど、別れ話がそのあとすぐ出たから、あー、こういうことかって理解した。それでも、秀人の事が好きだったし、秀人からは何も聞いていないから知らないふりをしていた。…けど、また来たのよ…彼女』
そして決定的な証拠を私に突きつけた
それは私が誕生日にプレゼントした
秀人が好きなブランドのブレスレット
レディースもあり、
私の誕生日に、似たようなものをプレゼントしてくれて「お揃いっぽいね」と…
「秀人が忘れてて。…ねぇ、早く別れなさいよ。惨めじゃない?」
彼女の言葉が
秀人を信じたいという気持ちが破壊した