結婚相手の条件



「ごめん、葵…。その彼女のこと、なんだけど…言い訳と説明させてくれないか?」


秀人は私の返事を待たずに話し始めた

その彼女とは、
秀人の得意先の社長の娘さん
仕事中に、たまたま来ていた
その娘さんが秀人のことを気に入って
親である社長に、秀人との仲を取り持って欲しいと願ったわけだ
ムスメに弱い社長は
わかった、と配達に来た秀人を捕まえて
食事に誘われたそうだ

秀人は得意先の社長のだし
邪気には出来ず、上司を連れて食事に行ったら、娘がいて驚いた
その時に、きちんと「結婚を考えている彼女がいます」と伝えたが
わがままな社長の娘は諦めきれず
食事をしようと誘われていた

毎度断っていたのもあり
社長の娘は、諦めるから最後にもう一度と言ってきたから
社長と娘、そして秀人で食事をした


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