結婚相手の条件
急ぎがない場合
残業はさせない、
それが会社の方針
会社に電気が付いていると
こちらの都合考えずに
1階の窓を叩いてまで
仕事をさせようとする客がいたらしく
それからは、7時には上がるようになったらしい
これは助かるよ、と思いながらも
家に帰っても今は何もすることがない
少し前ならご飯の支度をしたりとか
忙しい毎日だったが
一人になった私は
自分だけのご飯を作る気力すらない
家に帰って、お風呂に入って
足をマッサージしてーー
その前に、お腹を満たそう
引っ越してから見つけた定食屋
毎晩、お世話になっているわけだ
「らっしゃーい。おっ!葵ちゃん、おかえり!」
『ただいま、おじさん』
毎日通っている私は
カウンターの一番端に腰を下ろした
毎日日替わり定食、
選ぶのも面倒になってしまったわけだ