結婚相手の条件



「まず、次女だからです」


…はぁ?
次女だなら?
次々と理由を並べるが
それを聞くだけでイライラしてきた



「次女だから、婿養子にならなくて済みます。俺は長男だから、将来的には親の面倒も見る義務が発生します。年の離れた妹に任せられない。学歴も短大卒と、ギリギリなラインだが高卒よりマシですね。途中採用だが、それも理由で納得。同棲していたのだから料理はできるだろうと判断しております。部屋を見る限り整理整頓はできているし、キッチンを見る限り、休みの日は料理をしているようですので問題ありません」



問題ない?
なんなの?こいつ…、と
拳を握りしめていたら
井内さんは、さらなる爆弾を投げ込んできた



「まぁ、一番の理由は身体の相性が悪くなかったからですね」




身体の…相性??
いつ?…誰と?


頭で考えながら
まっすぐ私を捉える井内を見ていたら
きつく縛られていたネクタイを緩め
掛けていた眼鏡を外した


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