結婚相手の条件
『ーーあ、』
そう、あの人だ
忘れていたあの日の事を
鮮明に思い出してしまった
「思い出しましたか?朝、目が覚めたら貴方は既にいませんでした。夢かと思いましたが、貴方が眠っていた温もりが微かに残っていたのと、ゴミ箱に捨てた処理済みの避妊具をみたら、夢ではないと理解しました」
『や、やめてください!』
生々しい言葉を言ってくる井内さん
思い出したあの日
恥ずかしくて、ベットへと身体を隠すように沈めていく
「今までお付き合いした女性でこれほど身体の相性がいい相手はいなかった。全ての条件が整っているわけです。なので貴方と結婚します」
断言と共にシュルっとネクタイを引っ張りワイシャツの襟から抜いた
何をするのだろうかと見ていたら
井内さんはワイシャツを脱ぎ始めた
…ま、まさか…
そう思いながら井内さんを見ていたら
スラックスも脱ぎ、パンツ一丁だ