結婚相手の条件



冷たくて気持ちいい…
もっと欲しいとさえ思ってしまう


「まだ飲みますか?」


まだ飲みたい、と思うが
睡魔が襲ってきて
返事をしないまま、眠りについてしまった




目が覚めた時には部屋が真っ暗
いつの間にか寝てしまったのか…
まだ起きるには早いと
もう一度寝ようと寝返りを打つ


『…げっ!な、なんで?』


其処にはスヤスヤ眠る井内さん
いつも寝ているシングルサイズのベッド
二人で寝るにはあまりに狭い


なんでこの人がいるのよ!
いつの間にか眠ってしまった私の隣に
当たり前のように眠っている
メガネは外され、相変わらず
無駄に生えない髭

触れたくなるが
触れてはダメだ、と危険音がなる
ベットからも抜け出せないのは
井内さんの腕が
私の腰へ回されているからだ


仕方がない、と
抵抗も怒りもせず
わたしはまた眠りにつく事にした


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