結婚相手の条件
次の日の朝
目が覚めた時には
すでに井内さんはいなかった
先に行く、とだけ
メモ紙が置かれていた
今日も仕事だ
当たり前だけど
ラフな格好だった井内さんは
着替えなくてはならない
しまった、と後悔したが
後の祭りだ
ベットから出て
私も会社に行く準備を始めようとしたが
メモ紙が2枚なのに気がついた
なんだろ?ともう1枚を見てみる
秀人に連絡するときは
自分もいる時に、という内容
心配してくれる井内さんに感謝するが
私の心は決まっていた
これ以上、井内さんに迷惑はかけたくない
だから、一人で解決しよう、と…
朝早いが善は急げ、だ
スマホをタップし
メール画面へと切り替えた
そして、会いたいという内容を送れば
すぐに返信は来て
日時と場所が書かれていた
これで終わりにできる
そう思い、画面を消した