キラキラ 〜17歳妊娠*不思議な15日間〜
チビは天使のように眠ってる。おだやかな時間。
『さっきのイタズラ娘が嘘みたい。可愛い寝顔…』
って…
何、自分の寝顔に可愛いとか思っちゃってんのあたし!
「そろそろ帰ってくるかなぁ〜」
雑誌を閉じると、お母さんは台所へ向かった。
トントントントン━━━…
まな板の上で野菜を切る音が聞こえる。
17才になった現代のあたしには、お母さんが台所に立つ姿が懐かしかった。
お父さんがいた頃は専業主婦で毎日家にいてくれたお母さん。
でも、あの日…
お父さんが事故に合い亡くなった日を境に、お母さんは外に働きに出るようになった。
毎日遅くまで働くお母さん。
7才下の弟の面倒を見るのはあたしで、小学生ながらに台所に立っては食事の支度をしていた。