甘美なキョウダイ
一体どれ程そうしていたのだろうか。
心地よさからか小さな寝息を立て始めた美優を、悠斗は優しい笑みで見つめる。
そしてよいしょ、と寝てしまった美優を起こさないよう抱き上げて寝室へと運んだ。
寝室のほとんどを占めるダブルベッドに美優を寝かせる。
悠斗もスーツを脱いでハンガーにかけ、ラフな服に着替えて美優が寝ている横へ寝転がった。
長い睫を濡らす美優の涙をそっと拭い頭を撫でてやる。
「愛してるよ」
そして悠斗はその言葉と共に_____泣いて眠っている自分の大事なお姫様へ、口付けた。
それはとても甘美な口づけ。