甘美なキョウダイ





……び、っくりしたぁ。



車庫から聞こえてきた会話に思わず止めていた息を吐き出した。



この前会った時とは随分違う雰囲気の二人に心臓はバグバグと言っていた。



悠斗さんはこの前みたいにかしこまってなくてもっと柔らかく砕けていたし、美優さんに至っては大人しい子だと思っていたからあんなに喋るだなんてびっくりした。



どうやら二人は車庫から庭へと通じているらしくそちらを通って荷物を車から運んでいるようだ。




……私も、あの二人の中にいつか入ることは出来るだろうか。



もちろん顔面的に言えば不可能だが、でもこれから長い間一緒に暮らすことになるだろうから仲良くなれるチャンス何ていくらでもある。



そうよ、頑張るのよ志保!



グッと自分にエールを送って、「ただいま!」と勢いよく家のドアを開けたのだった。





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