〈BL〉親友です〈短編〉
残りのカクテルを飲み干し
空いたテーブルを片しに行くと
二人に呼び止められた。

「お前、さっきカクテル飲んでただろう」

やっぱりバレてたか。

『気にしない気にしない♬♡*゚』

軽い口調で言うと
予想の斜め上をいく
返事が水無瀬先生から返ってきた。

「酒、飲めるなら
今度俺の家で三人で飲むか?」

『いいけど、
カクテルかビールしか飲めないよ?』

あたし達の会話を黙って聞いていた
船見先生は困った表情(かお)をし
兄貴は恋人の蒼汰君と一緒に笑っていた。

「それは了承ととるけど?」

水無瀬先生がニヤリと嗤った。

『そのつもりだよ』

あたしも嗤い返した。

飲みの約束をし、
二人とアドレス交換をした。

○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。

翌日、一時間目は
波瑠くんの社会だった(笑)

実は昨日、二人が店から
帰る時に言われた。

名前で呼んでほしいと。

校内でも呼びそうだから
却下したが聞いてもらえなく、
逆に校内でも呼んでほしいと
言われてしまった。

「芙美乃さん、おはようございます」

あたしの今の席は真ん中の一番前。

つまり、教卓の真ん前だ。

『波瑠くん、おはよう』

あたし達のやりとりをみた
クラスの反応が可笑しかった。

「和巳が昼休みに教官室に
来てほしいと言ったましたよ」

和くんは何の用?

あれの日程の相談とか?

『わかった、昼休みに行くよ』

学校でする相談じゃないけどね(笑)

『和くん、来たよ』

昨日、此所で二人の
事情の真っ最中に
出会したわけだけど
からかってみるか(ニヤリ)

『二人の愛の巣に
お邪魔してよかったわけ?』

あたしの言葉に波瑠くんが
顔を真っ赤にした。

「特別に芙美乃は許してやるよ」

和くんの返しに
益々、顔を真っ赤にしている。

『それで、何で呼んだの?』

案の定、あれの相談だった(笑)

日程は夏休み最初の日に決まった。

○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。○。

*飲み会当日*

和くん家の最寄り駅で
待ち合わせをして波瑠くんが
迎えに来てくれるらしい。

「芙美乃さん、お待たせしました」

走って来たのが分かるくらい
波瑠くんは息切れしていた。

『大丈夫だよ』

波瑠くんは真面目は方なのに
何で和くんと付き合ってるんだろう。

不真面目ではないけど
真面目でもないような……

俺様だし、ドSだし、
波瑠くん限定で
いじわるだしね(笑)

『ねぇ、波瑠くんは何で
和くんと付き合い始めたの?』

きっかけは
どっちからだったんだろう(๑・.・๑)??

「告白は和巳からだったんですよ」

へぇ~

あの何様俺様ドSな和くんが……

『なんて言われたの?』

プライドが高そうな和くんが
どんな告白をしたんだろう?

「大体の予想はつくと思いますが
まぁ、上から目線の告白でした(クスッ)」

あ~、何となくわかった気がする(苦笑)

「【俺と付き合えよ、
お前に拒否権はないけどな】
と言われました」

和くんだから妙に納得できる。

『惜しみ無い俺様発言だね』

クラスの男子とかが言ったら
おもいっきりドン引きするな。

想像しただけでも無理だった……

『でも、その告白だと
逆に付き合いたいとは思わなくない?』

「少し強引なくらいの
人が好きなんです//////」
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