専務に仕事をさせるには
イケメンの銅鑼息子

私は下着メーカーに勤務する。
瀬戸鈴々(セトスズ)25歳。

母と娘の二人暮らし。

只今、父と母は別居中。

父は私が高校の時に女をつくって出て行った。

と、母は言う。

でも出て行ったと言うより母が追い出したと言ったほうがいいだろう。

父によれば酔っていて一度だけの過ちだったと言う。

でも相手が悪かった。

相手は父の部下で元々父に好意を持っていたらしく一度の過ちを本気にし家まで押しかけて来たとか。

それで母にバレ父は住宅ローンだけを持たされ家を追い出されたと言うのが本当らしい。

有名企業の営業課長まで勤めた父だが不倫が会社にばれ今は配送部の伝票管理をしている。

いわゆる左遷だ。

だが部下からの信頼が厚かった父は白い目で見られるどころか同情の声が多かったそうだ。

今は近くの六畳1間の風呂なしアパートに住み私と母の住む家のローンを払い続けている。


かわいそうに… 

一度の過ちにしては余りにも高い代償になったといえる。


そんな事もあり母は

『これからは学歴より資格よ! 資格が有れば独りでも生きていけるわ? あなたは男に頼らず生きていくのよ!』

と、事有るごとに言っていた。

その為私は大学を卒業する迄あらゆる資格を取った。

そして就職難の中有名下着メーカーに就職した。

なのに… 

私の仕事は持っている資格は何ひとつ活かされる事のない開発部2課に所属する下着モデル。

2課は女性下着いわゆるブラジャーやパンティーなどのランジョリーを担当する部署。





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