専務に仕事をさせるには
イケメンのくせに!
いや、今はイケメンは関係ない!
関係ないけどイケメンに言われると…
自分に腹が立つ!!
だってイケメンじゃなくて糞親父だったら、
『巫山戯んな! お前に言われたくない!』
と、私なら喰ってかかるだろう?
でもイケメンに弱い私はそれが出来ない…
ああこの王子様見たいな甘いマスクいつ迄も見ていたい。
「さぁ行こうか?」
いつの間にか着替えを済ましていた王子様は私の腰に腕を回す。
「はい。…… 違う違う! 私は仕事が有るって言いましたよね!? 誘惑しないで下さい!」
「誘惑したのは君だろ?」
にっこり笑って首を傾げる専務。
「ぅ……」
それを言われると弱い。
覚えていないだけに反論も出来ない。
「会社の方には連絡してあるから心配しなくて良い」
「はぁ!? 勝手に何してくれてるんですか!?」
ちょっと嬉しいけど…
「そんな事して私の仕事がなくなったらどうしてくれるんですか!?」
私の仕事は下着のモデル。
社には他にもスタイルの良い人は居るだろう?
代わりの人が居るなら私は他の部署に回される?
私の持っている資格が活かせるやりがいのある仕事ならそれは嬉しい。
でも勝手な事をしてそれは無いだろう?
と、言う事は?
最悪… クビ?…