専務に仕事をさせるには

暫くフワフワなオムレツの余韻に慕っていると


「そろそろ行こうか?」と専務から声が掛かる。


そうそう仕事に行かなきゃね!

専務の車に乗り首都へと向かう。


「専務って国産車が好きなんですか?」


今私達が乗ってるのは国産のハイブリッドカー。


「ん? どうして?」


「んーなんか国産車のイメージ無いですよね? もっと高そうな… 格好いいスポーツカー見たいな車が好きなのかと?」


「別に国産にこだわりは無いけど燃費のいい車がいいかな?」


へー燃費の良い、ねー?

そんな事考えてるなんてちょっと意外。


「あっ今、銅鑼息子が似合わない事言ってるって思ったろ?」


「え? 思ってませんよ! ちょっと感心しただけですって!」


「感心した? フッ… 社員に感心されて喜んでいいのかな? まぁいいや」


ん? 気に触りました? 


それから暫く沈黙が続いた。


「あの…」


「もう直ぐ着くよ」


「都内に入ってから会社とは別の方向のようですが?」


「その服着替えた方が良いでしょ? 昨日と同じだと色々煩いんじゃない?」


確かにこんな時間から出勤して昨日と同じ服では何かと煩いだろう?


専務が連れて来てくれたお店はセレクトショップ。

そして専務が選んでくれたのは落ち着いた中にも可愛らしさが有るオフホワイトのスーツ。


素敵! でも… 値段が…






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