専務に仕事をさせるには
ここに来て既に5日経った。
お母さんにメールでも入れておこうと一度携帯の電源を入れたらメールを知らせる音がし何十件もの留守電とメールを告げた。
な、なにこれ…
留守電に残されたメッセージは全て専務からのもので最初こそ慌てた様子の声だったが、次第に連絡を寄こさない私への怒りに変わっていきそして心配そうな声に変わっていった。
最後のメッセージは『リンリン生きてるよな?…』と、か細い声が入っていた。
専務…
専務の声を聞いて溢れだす涙。
私こんなに専務の事好きだったんだと再確認してしまった。
すると突然着信音がなり画面には【お母さん】と表示されていた。
あっ…
出ようとしたが充電切れになってしまった。
ずっと充電して居なかったもんな…
なにかあったのかな?
私は仕方なく部屋の電話から母の携帯へ電話をかけることにした。
ズズッと鼻をすすり黒電話のダイヤルを回す。
「もしもしお母さん? なにかあった?」
『リンリンどういうつもりだ!?』
え? なんで専務がでるの?
お母さんの電話だよね?
『おい! なにか言え!! 今何処だ!? 何処にいる!?』
私は専務の激怒してる声に思わず受話器を置いてしまった。