専務に仕事をさせるには
エレベーターで15階に上がり会議の行われる大会議室の隣の控室で着替えをする。


「ん?… これ初めのサンプルと一緒かな? セクシーさは変わらないけど… なんかしっくりこないな…」


トントン! ドアがノックされる。


「瀬戸さん入るわよ?」


「はい」


「どう?」


「課長… これってサイズはいつもと変わらないですよね?」


なんだかフィト感悪いし包み込みが悪い気がする。


「うん、サイズはあなたのサイズよ」


「なんかしっくりこないというか… 本当に最初のサンプルの物と同じですか? いつもより肌触りが悪い気がするんですけど? それにフィト感も悪い気がする。 安心感と言うか…」


「やっぱり分かるか?…」

小野課長は厳しい顔をする。


「え?」


「何でもない行こうか?」


「はい…」


私はガウンを着て小野課長に付いて大会議室に入る。

既に社長を始め役員が勢揃いしている。

2課の前に1課がプレゼンをして居たからだ。

いつ見ても社長以外の重役はジィジィばかり。


やっぱり専務は居ないじゃん!

なにが仕事するよ!?

嘘つき!!





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