専務に仕事をさせるには
嘘…どうしてララ・モーレが…
「うちのメリットとして麗美堂さんとララ・モーレさん、どちらも然程変わらないんですよね?」アルヴェルトはつまらなさそうに言う。
嘘だ!私は、下着モデルから秘書になって間も無いし、営業もした事ない。
だからこんな大きな取引なんて私にはどうしたら良いのか分からない。
でも、社長が作ったプレゼン内容は何処にも負ける内容ではない!
私は書類を作る手伝いをしたんだから、どんな内容か分かってる。
ましてやうちより小さいララ・モーレがこれだけの数字の提案を出せる訳がない!
アルヴェルト側にとってララ・モーレと組むより絶対麗美堂と組んだ方が良いに決まってる!
「アルヴェルト、うちが送った書類見てませんね?初めからビジネスパートナーなどなるつもり無いんですよね?」
「えっ!?どういう事?」
社長は訳が分からず動揺している。
「バレちゃったか?そう、ただ綺麗なお姉さんと美味しい物食べてお酒飲んで、楽しい時間を過ごしに来ただけ!昨日は楽しかったよララ・モーレさんの接待って言うやつ」
アルヴェルトはそう言って楽しそうに笑う。
クソッタレ!エロヴェルト!!このままでは終わらないんだからね!
「でしたら、これからあなた好みの接待を当社もさせて頂きます。もし、ご満足頂けたら書類に目を通して頂けますか?」
「へぇー君が僕を満足させられるの?」
「はい、ふたりっきりで♥」と私は微笑む。
「いいよ!」
私は皆んなの心配する中、アルヴェルトとふたり車に乗った。
「りん…」
「専務、後で電話入れますので心配しないで待っていて下さい」
心配する専務に微笑んで車のドアを閉めた。