専務に仕事をさせるには

「あの… 私、連れが居たと思いますが?」


「彼女なら彼氏から電話があって先に帰ったよ」


洋子… 私を見捨てて帰ったの?

薄情者!って怒っても仕方ないか?

彼氏に呼び出されたら行っちゃうよね?


洋子は、大阪に居る彼と遠距離恋愛をしている。

多分、出張か何かでこっちに来たのだろう。


起こってしまった事は仕方ない!

まぁ相手が変な親父じゃなくてイケメンだっただけ良しとしよう!

そうそう、ポジティブに考えるのが私の良い所よ!

それより今何時だ?


あたりを見渡すとベット横のサイドテーブルの上にホテルのネームの入ったメモがある。


ああそうそう、昨日はここのホテルのバーで飲んだんだ。


そしてサイドテーブルのデジタル時計で時間を確認すると7時だった。


「ヤバイ!」


今から帰って着替える時間はない。

このまま出勤するしかないか…


「あの…シャワー借りても良いですか?」


「どうぞ、そこのドアだよ」


私はシーツを引き寄せ自分に巻き付けると側の椅子に綺麗に畳んで置かれている着替えと鞄を持ちバスルームへ向かう。




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