専務に仕事をさせるには

「あのですね!? 貴方は曲がりなりにも麗美堂の専務なんですよ!? 女遊びばかりしてないで仕事したらどうですか!? 重役報酬だって相当もらってるんでしょ!? それに見合う仕事してくださいよね!?」


「見合う仕事ねぇ? 君の下着姿見て鼻の下伸ばしてるのが見合う仕事とは思えないけど?」


えっ!? 

私、そんな事まで話したの?


「あのー… 私、相当酷いこと言ってましたよね?…」


『何も聞いていないよ』という僅かな期待を込め恐る恐る聞いてみるが帰ってきた言葉は…


「スケベジィジィ! 給料泥棒! 早く隠居しろ! それから」


やっぱりか… と私は項垂れる。


「…いえ、もう結構です… 申し訳ありませんでした!」と活き良いよく頭を下げる。

そして45度に腰を曲げたまま頭だけを上げ

「あの… 出来ましたら昨夜の事はお忘れいただけないでしょうか?」と聞いてみる。


今の御時世下着モデルとはいえ一流企業をクビになったと聞けば某(なにがし)の問題を起こしたと考えどこも雇ってはくれないだろう。





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