専務に仕事をさせるには
「あれ? 専務、もうお帰りですか? まだ時間も早いしごゆっくりしてたら良いのに?」と嫌味を言ってやる。
「リンリンが行くなら俺も行くよ?」
「そうてすか? では、社でお会いしましょう!」と言って私は玄関を出て行く。
専務はリンリン! と、言って私の腕を掴み同じ場所に行くんだから一緒に行こうと無理やり車へ私を押し込む。
ちょっちょっと!?…
「専務! 私、昨日言いましたよね!?」
「なにを?」
この男、絶対分かってて知らないふりしてやがる!
「そうやって毎日私を迎えに来るんですか?」
「う〜ん? リンリンが迎えに来いと言えば来るよ?」
「絶対に言いません! って言うか昨日も今日も行ってませんけど!?」
「そうだっけ?」
秘書の私が迎えに来てもらってどうするのよ!?
もうこうなったら!
「専務、明日から迎えに来てもらっても私は居ませんから! まぁ母の朝食を食べに来るのは自由ですけど?」
「リンリン、居ないってどう言うこと? 今日は家に帰らないという事か?」
「そうですね? 今日だけじゃなくて、ずっと友達の家に泊めて貰います!」
「友達って女友達?」
「さぁ? どうでしょ? まだ決めてませんけど? 女友達が空いて無ければ男友達に泊めて貰います。」
「おい、ちょっと待て! 寝る時は裸で寝るんだろ? 男友達のところでも?」
「そうですね! 裸じゃないと私寝れないから!」
「ダメだ! 絶対にダメだ!!」
そこ迄専務に反対されることは無いと思いますけど?
でも、ちょっと嬉しいかな?
「仕方ないですよ? 専務が私を困らせるから!」
専務は分かった、明日からは迎えに行かないと渋々承諾してくれた。
やっりー! 私の勝ち!!
本当に面倒くさい男!
でもこれで明日からは迎えに来る事は無いだろ?
良かった。