この広い世界で、2度目の初恋を
「そんなの、一人じゃ絶対に無理だよ…」
「なら、俺がいる。七海がまた笑えるように、俺がずっと傍にいてやる」
「宇佐美くん……」
どうして、そこまでしてくれるの……?
私、宇佐美くんに優しくされる理由が分からない。
「守るって、言ったろ?あんなヤツのせいで、七海が傷つくのを、俺が見てらんねぇんだよ」
「私、どうしたら……」
「俺を、信じろとは言わない。七海を傷つけた俺に、それを言う資格はねぇから……。でも、信じさせてみせる、俺、もう七海に嘘つかねぇから」
真っ直ぐに見つめられるその瞳には、嘘なんて微塵も感じさせないほどに澄んでいた。
「だから……頼むから、俺に七海を守らせてくれ」
「………うん……」
その必死さに、私は自然と頷いていた。
それに、沖田先生は表情を変える。
「分かっているんですか、あなたは誰にも必要とされない、すぐに宇佐美くんにも捨てられる」
「それはっ……」
心が揺れる。
たけど、私が信じられるのも、裏切られるのが怖いと思うのも、宇佐美くんだけ。
裏切られるのが怖いのは、私が宇佐美くんを……好きだから。