この広い世界で、2度目の初恋を
「あ?亮ちゃん…と、七海!?」
まさか、今のやり取り七海に見られたか!?
だとしたら、勘違いされても困る。
俺が好きなのは、七海なんだし………。
あぁ、そうか……。
初恋の女の子に会えたってのに、感動が薄いのは、もう俺に、初恋以上の恋をした女の子がいるからだ。
俺は慌てて、七海に駆け寄る。
「七海、今の聞いて……」
「うん……」
恐る恐る尋ねると、七海は気まずそうに頷いた。
マジかよ………なんて説明すりゃいいんだ?
もういっそ、七海が好きだって言うか??
「良かったね…樹くん」
決してキレの良くないアタマで考えていると、笑顔を貼り付けて、七海がそう言った。
ーズキンッ
良かったねって……オイ、どーいう意味だ。
まさか、やっぱり七海、誤解して………。