この広い世界で、2度目の初恋を
授業が終わると、私はお弁当を片手に、席を立つ。
この後は、昼休みだからだ。
「添田ー!」
「亮くん?」
席を立った瞬間に駆け寄ってくる亮くんに、私は振り返る。
私の席にやってくると、コンビニの袋を持ち上げて見せた。
「保健室だろ、俺も行く!」
「ふふっ、ありがとう」
実は、最近亮くんがこうして昼ごはんについてくるようになった。
たぶん、優しい亮くんの事だから、私と樹くんのことを心配して気にしてくれてるんだと思う。
「添田のご飯は今日何?」
「唐揚げお弁当だよ」
「え!!美味そうじゃんかー!!」
目を輝かせる亮くんに、私は笑みをこぼす。
「おすそ分けするよ」
「やったー!!」
亮くんって、本当に明るい。
話してると、いつの間にか私まで、元気になるんだ。