この広い世界で、2度目の初恋を
3人で保健室までの道を歩く。
自然と私が真ん中で、2人に挟まれるように歩いていた。
「舵、また梅干おにぎり買ってやんの!渋いなぁ!」
「好きなんすよ、梅干」
亮くんや舵くんが傍にいてくれるからか、最近はイジメも落ち着いている。
私の知らないところで、2人にも守られていたんだと気づいた。
ーカラカラカラッ
「鈴原先生、こんにちは」
「あぁ、添田さんたちじゃないか。いらっしゃい」
保健室に来ると、いつもの鈴原先生の笑顔に迎えられる。
私達は丸椅子を出して、昼ごはんを食べることにした。
「七海先輩、ペンダント見つかった?」
「あ……それが、全然見つからないの」
球技大会の日から、無くなってしまったペンダント。
舵くんも探してくれてたけど、やっぱり見つからなかったんだよね。