この広い世界で、2度目の初恋を


「んぐ?ペンダントってなんの事だ??」

私の唐揚げを頬張りながら、亮くんが聞いてくる。

「ちょっと亮先輩、喰うか喋るかどっちかにして下さいよ」

「んぐぐ……わり!」


亮くんがゴクンッと唐揚げを飲み込んだ所で、「実はね」と初恋の人にあげたペンダントの話をした。


「初恋の人にあげたペンダント……王子様……んー、なんだ、この記憶に引っかかる違和感は!!」


全てを話終えると、なぜか亮くんは頭を抱えた。

何かを考えているみたい……。

亮くん、どうしちゃったんだろう??


「亮先輩、何1人で暴れてんスか……」

「いや、なぁ……って、あぁっ!!思い出した!!」


突然立ち上がる亮くんに、私と舵くんは顔を見合わせる。

な、なに突然っ!!

なんだか、ひらめいた!!みたいな顔をする亮くん。


「何を思い出したの、亮くん」

「いやぁさ、樹も添田と同じような話をしてたんだよ!」


そう言ってまた丸椅子に腰掛ける亮くん。


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