この広い世界で、2度目の初恋を
「なら、きっと違うんだよ……。三枝さんと樹くんは、同じペンダントを持ってたんでしょう?」
たまたま、ひまわりの柄だっただけで……。
「おい、本当にたまたまなのか?七海先輩のペンダントが無くなったのと、その三枝先輩が樹先輩にペンダントを見せた時期が丁度同じ頃じゃね?って事」
「確かに……言われてみると、怪しいよなぁ。まぁ、何にせよ、実物見た方がはえーだろ!」
そう言って、亮くんが私の手を掴んで立ち上がった。
それに引っ張られるように、私は立ち上がる。
「なんだ、話がまとまったみたいだね」
すると、私たちの話を聞いていた鈴原先生が、声をかけてくる。
「鈴原先生……」
「不安そうな顔してるね、添田さん」
「………なんか、怖くなって……」
樹くんが本当に、私の初恋の王子様だったら……。
今の私は、あまりにもあの頃と変わりすぎて、嫌われてしまうんじゃないかって思う。
三枝さんの方が良いって言われるかも……。