この広い世界で、2度目の初恋を
放課後、私は迎えに来た舵くんに連れられて、プールサイドへと来ていた。
「舵くん、なんでプール??」
「なんか、来月のプールのために、掃除係になってるらしい」
「そ、そうなんだ……」
あぁ、だめだ……。
三枝さんに会うのが怖い。
嫌でも、イジメられてた時の事が蘇る。
「緊張してる?」
「う、うん……」
「何かあったら助けるし、七海先輩は大船に乗ったつもりでいれば?」
「舵くん……ふふっ、ありがとう」
そうだよね、舵くんと亮くんがいる。
だから、私は私のやるべきことをやろう。
気合いを入れ直した所で、私はプールサイドへと上がる。
「お、添田ー!」
「亮くん!」
すると、三枝さんと話していた亮くんが私に気づいて手を挙げた。