この広い世界で、2度目の初恋を
「七海………やべ、すげぇ嬉しい」
「良かった……私も、嬉しい」
想って、想われるって、すごく素敵なこと。
お互い、想い合えるのって、奇跡のようなものなんだと思う。
「もう2度とこの手を離さねーから。ずっと一緒にいよう、七海」
「うん……私たち、ずっと一緒だよ……」
頭を撫でられて、ホッとしたからか、急に眠気に襲われる。
思った以上に、疲れているみたいだ。
「おやすみ、七海」
「おやすみなさい……樹くん……」
大好きな人の声に導かれるように、眠りにつく。
あなたと私、世界に2つしかないひまわりのとんぼ玉。
それを手放せずにいた私たちは……。
また出会うその運命を、信じていたんだと思う。
目が覚めたらもう1度、樹くんに伝えよう。
離れていた9年間を埋めるほどに、好きだよって伝える。
だから、待っててね、私の王子様……。