この広い世界で、2度目の初恋を
私は踵を返し、その中へズカズカと入っていく。
それに気づいた女子の1人が、「え、添田さんじゃん」と声を上げた。
「今までひどい目にあったね、私たちは添田さんの味方だからさ!」
今まで一緒になって私をイジメてたくせに、手のひらを返したかのようなこの態度……。
「今度は、三枝さんをイジメるんだ…」
本当、ひどい話だ。
ターゲットを変えただけ。
誰かをイジメることで、自分を守ろうとする。
そんな人たちを、私は味方だなんて思えないよ。
「添田さんだって仕返ししたいでしょ?」
「このぶりっ子に、色々されたじゃん!」
女子達の言葉に、私は三枝さんを見下ろした。
すると、三枝さんは怯えたように俯く。