この広い世界で、2度目の初恋を
「わわっ、分かった!!」
「なら、いい」
宇佐見くんに睨まれた男子は慌てて自分の席へと戻っていく。
宇佐見くんは、呆然と立ち尽くす私の所に、ツカツカやってくきた。
「なんだよ、ボーッとして。あ、今日も保健室な」
「宇佐見くん……」
「なんだよ??」
何事もなかったかのように話しかけてくる宇佐見くんに、私は震える唇を必死に動かした。
だって、気持ちが溢れてしょうがない。
嬉しくて、みんなの前で友達だって言ってくれた。
それが、こんなにも……嬉しい。
「あり……がと…う」
頬にツツッと、涙が流れた。
それを、宇佐見くんのは驚きの顔で見つめる。
「わ、ば、馬鹿野郎!!こんなとこで泣くなって」
宇佐見くんは慌てながら、私の涙をYシャツの袖でゴシゴシと拭く。