この広い世界で、2度目の初恋を


それから、宇佐見くんとたくさん話をした。

宇佐見くんのお兄さんが、自由奔放で突然世界一周旅行に行っちゃうとか、宇佐見くんが昔、バスケをしていたとか…。


「へぇ…じゃあ、今はコンビニのバイトをやってるんだ」

「あぁ、土曜日だけな。平日はコンビニ働いてる」


宇佐見くんのコンビニ店員姿……。

うーん……。

「宇佐見くんの威圧感にお客さんが逃げそう…なんて、絶対言えない」

「添田、心の声もれてっぞ」

ジト目で私を見つめる宇佐見くんに、私はようやく自分が喋っていた事に気づいた。

「あ……」  

やだ……本当に無意識。


「ったく……って、添田の家ここ?」


いつの間にか、添田の表札前までたどり着く私たち。

宇佐見くん、私の家の前まできちゃってる!!

私は慌てて宇佐見くんの顔を見つめた。





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