この広い世界で、2度目の初恋を
「七星、おいで、あいさつしよう?」
「……うんっ」
七星に笑いかけると、七星は恐る恐る私の所へやってきて、制服のスカートをギュッと握りしめた。
「添田 七星です……小学1年生です…」
宇佐見が長身で威圧感を感じるんだろう。
恐る恐る宇佐見くんの顔を見ているのが分かった。
「俺は宇佐見 樹だ、よろしくな七星」
ポンッと七星の頭をポンッと撫でて微笑む宇佐見くん。
それに、七星が目をパチクリさせて、見つめているのが分かった。
「目が零れ落ちそうなくれぇクリクリしてんな。添田みてー」
「え、私??」
くくっと笑う宇佐見くんに、突然名前を呼ばれて焦った。
私の目って、宇佐見くんからは七星みたいに見えるのかな。
「樹お兄ちゃん…って、呼んでいい?」
「お?あぁ、その方が俺も嬉しい」
「やった!」
ガッツポーズをする七星に、宇佐見くんはまた笑った。
その目が、あまりにも優しくて、温かかったから、私は宇佐見くんの顔から視線を外せなくなってしまった。