この広い世界で、2度目の初恋を
「七星もまた明日な」
「樹お兄ちゃん、また明日ね!!」
宇佐見くんは嬉しそうに笑う七星の頭を、ガシガシと撫でる。
そして、手を上げて帰っていく宇佐見くんの背中を七星と見送った。
「七海お姉ちゃん、早く明日が来ないかなぁ?」
「良い子にしてたら、すぐに来るよ。楽しみだね」
待ち遠しそうに私に聞いてくる七海に、私はクスッと笑った。
宇佐見くん……。
感謝してもしきれないほどに、宇佐見くんに助けられてる。
いつか、そんな宇佐見くんに恩返しがしたいな。
そんな事を考えながら、遠ざかる宇佐見くんの背中を見送るのだった。