ひとナツの恋
「お待たせ、そうめんです」
「ぉお!!待ってました!!うまそー!!」
お盆に人数分のそうめんとつゆを乗っけて戻ってきた夏。
…やべ、こんな店員さんいたら絶対ナンパしてるわ。
「おばあちゃんが育てた甘い野菜もあるからね」
氷水に浸してある生野菜。俺、ちょっと苦手なんだよな…
「あれ?なっちゃんのおばあちゃんは?」
「ん?二階にいるって」
「そっか、名前なんて言うの?」
「おばあちゃんの名前?ミヨだよ?」
「「「ミヨさーん!!いただきまーす!!」」」
ミヨさんに届くように大声で叫んだ。
こーゆーところはちゃんとしてんだよなー
見た目ヤンキーなのに、面白い仲間だなあってつくづく思うぜ。
「はーい」
二階からミヨさんの返事が返ってきてみんなで笑った。
「んじゃ、改めていただきます」
手を会わせて食べ始めた。