ひとナツの恋




おばあちゃんの言った通りカイトが道を教えてくれた。
と言ってもぐんぐん引っ張るわけではないから楽だった。


おばあちゃん、いつも海沿い歩いてるんだなー
そりゃあそうだよね、せっかく近所にこんなきれいな海があるんだから。



「ぎゃはははは!!」
「おい、やめろって!!」
「ちょっ…ばかやろっ…てっ」



砂浜の方からふと聞こえた男子の声。

そっちに目を向けると4人の男子たちが水浴び(?)して遊んでいた。



そっちに気を取られてしまった。

カイトもそっちを見ていることに気付かずに私は後ろに引っ張られた。



「おっと…
カイト…?行こ?」

「ワン!!」


とんでもなく元気のある言い返事をしたと思ったら、近くにあった砂浜に続く階段を一気に駆けおりた。



「あっ!!」



離れそうになったリードを掴み直そうとしたけど遅かった。


カイトは彼らのもとに向かった。





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