透明な子供たち
確かその頃から、夜は秋良の部屋で一緒に寝るようになった
ゆっくり、静かに忍び寄ってくる何かが、怖くて怖くてたまらなかった
ある日の夜いつものように2人でベットに入り、ウトウトしてきた頃だった。秋良がそっとベットから下りたのに気が付く
秋良はそのまま足音を忍ばせながら部屋から出ようとした。そ、そ、そ、と足音を立てないように歩く秋良の後ろ姿を捕まえる
華「待って!どこに行くの!?」
急に大きな声を出され秋良は飛び上り、直ぐにベットに戻ってくると華那子の口に人差し指を当てて怒る。
ア「うるさい、聞こえるだろ!」
華「なにしてるの?」
秋良は面倒くさそうに溜め息をついた。話そうかどうしようか、でもこいつの事だ。話すまで騒ぎ続けるだろうな。そう顔に書いてある
ア「お母さんとお父さんの話を盗み聞きしにいくんだよ」
渋々話した秋良は、口を尖らせ目を細め、めんどくさいことになったと思っているに違いない