透明な子供たち
いつものように家に帰宅した華那子は、おやつを食べようと戸棚の中を覗いた。
いつも好きなお菓子でいっぱいの棚の中は、不自然な程、空っぽだった
"お菓子がひとつも無い"
横では、お母さんが慌ただしく出かける準備をしている
華「お母さん出かけるの?お腹すいた~お菓子は~」
母「華那子、今からお母さん、学校に行かなきゃいけないから」
華「学校に何しに行くの?華那も一緒に行く」
母「来なくていい…
夜ご飯まで我慢出来るね?」
華那子は好き嫌いが多かった。いつも給食はほとんど残していた。だからおやつの時間は、華那子にとっては昼食みたいなものだった
本当はお腹が凄くすいていた、だけど笑顔で言った
華「うん。いってらっしゃい」
空から糸が伸びていて、頬を上から吊り上げられる
全く笑いたくもないのに笑っている