久遠の愛と約束を
自分の心を落ち着かせよう、といつものパイプ椅子に腰をかけようとした時、私は机の上にあるものに気づいた。
え……これが忘れ物?
机の上には瑞輝がいつも使っていたMの書いてあるお揃いのマグカップと、1枚の紙が置いてあった。
マグカップをどかして、下敷きになっていた紙を見た。
『いつか、久遠の愛と約束を交わす日まで。』
癖のなく、ずっと見てられるような綺麗な字は、紛れもなく瑞輝のもの。
「久遠って……なんだろ」
初めて見る字に私はカバンから電子辞書を取り出して検索した。